関節調整は、骨格の歪みやバランスの悪さ、筋肉の不調和などから生じる身体の不調を改善するために、手技によって関節の位置や動きを調整します。
肩こり、腰痛、寝違え、関節痛などは、身体の姿勢が悪くなったり、筋肉が凝ってしまったり、骨格が歪んでしまったりすることによって生じることがあります。これらを放置すると、症状が悪化したり、新たな不調が生じたりすることもあるため、早期の治療が必要です。
動きで痛みが生じる場合、その動きに関連する関節にはゆがみがあります。
では関節のゆがみとはなんなのでしょうか?当院の考え方を大きく二つ説明します。
1. 関節のセンサー
腕を上げて痛い場合、腰を曲げて痛い場合、動きを伴った時に出る症状はまず関節が大きな要因です。関節周りのファシア(膜)には固有受容器と呼ばれるセンサーが豊富に存在し、そのセンサーが動きの情報を脳に送り、脳がその情報を受け、筋肉を動かし動きをコントロールします。問題のある関節は、このセンサーが正常に働いていません。結果脳に正確な情報を送れず、正確な動きができず、過剰に動いた部分に痛みを発生させてしまいます。
2. 関節の可動性
可動性というのは関節の【あそび】のことをいいます。この可動性が非常に重要で、一つの関節のあそびがなくなると、それを補うためにそのほかの関節が過剰に動くようになり痛みが生じます。また、あそびの少ない状態が長期化すると、1で説明した関節のセンサーに不具合が出て、また痛みに、、 といったサイクルに陥ります。
3. 関節のゆがみ=センサーの不具合+あそびの減少
ゆがみというと、位置がズレていることを思い浮かべるかもしれません。しかし当院での定義は違います。当院が考えるゆがみはセンサーの不具合とあそびの減少が起きている状態です。左右の位置のズレがなくてもこの2つが起きていると体に問題がでます。ゆがみの調整というのは位置のズレを正すことが目的ではなくセンサーとあそびを正常化させることです。この二つを正常化することで、結果的に位置のズレも修正されていることが多いです。
4. 調整に強い力は要らない
関節の調整なのでバキバキしたり、強い力でグイグイするのでは? そう思うかもしれませんがその逆です。ズレを強制的に直すことを狙っているわけではないので、その必要性はありません。関節を正しい動きの方向へ誘導するような刺激を入れたり、あそびの無い方向(抵抗)に的確な刺激を入れることで、驚くほど関節の動きは変化し、正常化されます。
5. 繰り返しの施術とセルフケアで定着させる
関節矯正をしたとしても身体は最初元に戻ろうとします。体には恒常性があり、今までの状態をある程度保とうとする機能があるからです。また、筋膜などにも形状記憶の機能があり、元に戻る作用があります。そこ大事なのが施術の頻度。初めはやはり週2回くらいで繰り返し刺激を入れていくことが大切です。正しい動きができるようになってきたら今度は自分で毎日セルフケアをしましょう。この二つを徹底することで、良い状態が定着し、根本的な改善につながります。